前哨戦が記事4本になるという密度の濃さで始まった
大分スギダラツアーは、いよいよ本番、別府地獄巡りが始まります!
別府になりたいというほどに別府を愛するアベリアさん(真ん中の女性)に
案内頂きました。
まず何より、アベリアさんがすてき。
別府の街は非常に広い!ということはないのですが、狭いわけじゃない。
しかし歩く先々でアベリアの知り合いに会うこと会うこと・・・!
紹介するスポットもあることあること、
昭和の風情を残す宿、高架下の空きに若者が出店した賑わい、かわいらしいギャラリー、
昔ながらの映画館(シネコンでないもの)、公民館、呑み処、食事処、
商店街、パン屋さん、古くからの銭湯、銭湯の前の路地、ちょっとピンクな一角・・・
街を歩けば次から次へと見どころが出現し、
店主やオーナーの思い、まつわるエピソード、アベリアの一言感想などなどを
楽しく時に切なく(!)語る語る語るアベリア。
昭和の風情を残す路地。
細い路地が各所にあり、覗き込む感じがしてわくわくした。
この別府の魅力は、ただ一人歩けば、
ずっとあっさり通り過ぎていたことでしょう。
思いやエピソードを聞いて「奥行き」のある街を体験することができました。
(とてもベタな表現ですが)
街を歩くなら、ジモティーと行くに限る!
それでは別府の街の魅力とヨソ者の驚きを一部ご紹介します。
こちらは、別府市内随所にある温泉施設、ですが、
なんと、「公民館」でもあります。
ヨソ者は、全く想像だにしなかった!!
温泉×公民館!!
公民館で町内の寄り合いを開く→みんなでひとっ風呂あびて帰る
・・・どんだけ濃い町内なのでしょうか!!
別府市内には、このように公民館かつ温泉施設という建物が随所にあります。
もちろん一般の方も温泉に入れます。
ちなみに入浴料金は激安でした。
別府で育った人は、公民館=風呂に入る場所 なんですよ。
驚きです。
大分県は、「温泉県」として目下売り出し中です。
本当に、石を投げれば温泉に当たる感じがします。
お風呂場そのものも、古き良き時代のものが
大切に残されています。
こちらは、宿泊した
山田別荘のお風呂場。
この感じ、イマドキのお風呂にはないですね〜
どこが違うんだろう。
デザイン素人ですがそれっぽく考えてみると、
完成した持ち込んだ図面を見ながら作ったのではなく、
おおよそ描いた図面を基にしつつ現場を見ながら作った、
という感じがします。いや設計したでしょうけどね。
雰囲気としてはそんな気がします。
このお風呂、建物の床面よりも低い位置にあるため、
脱衣所から階段を下りて行きます。これも不思議。
たぶん、湯船は、地面を掘って作ったんじゃないかな(たぶん)。
ところで、別府で湧き出る温泉の温度をご存知ですか?
実は、98度くらいあるそうです。熱湯です。
シロウト考えでは、熱い湯が出るにこしたことはない、と
思ったのですが、あにはからんや、高すぎる温度はそれはそれで大変。
98度では、普通にやけどします。
だから冷まさないと入れません。
(そういえば水で薄めることは選択肢になかったわけですね
そりゃそうか。)
しかし、大量のお湯を冷ますって、そりゃもう大変。
作業する人はしょっちゅうやけどする、一晩置いても冷えないくらいで、
冷やす時間を確保するためにはお客さんの入浴時間を制限しなきゃいけない。
そんな状況に救世主が!
こちらが、最新式のお湯冷やし装置です!!!
分かりますでしょうか、
竹の枝部分をわっさり据え付けて、そこにお湯を伝らわせる。
それだけ。いやほんとに。最新式。
竹製品を作る際に使い道のなかった竹の枝を利用しているとのこと。
お湯をくみ上げる部分以外、エネルギー使いません。
すばらしいアイデアです。
なお、竹枝壁を2mくらい伝わらせると、入浴適温になるそうです。
このアイデア、ここ数十年だそうです、ほんとに。
竹を使っているので、てっきり古来からの伝統方法と思ってしまいました。
嗚呼、進化し続ける別府。
正統派な別府紹介は他に譲るとして、最後に小ネタ。
大分駅がのれん放題で面白かったのをご紹介。
銭湯的雰囲気の演出でしょうか。
トイレなんだけど、ひとっ風呂浴びてきそう。
事務的な場所なのに、なんだかほのぼの。
正統派別府の例、竹瓦温泉。
入る時間はなかったので、次はぜひ浸かりたい&砂風呂したい。
正統派別府の例2。温泉蒸気で蒸し料理♪ 火力(蒸気)の調整はない。
とにかく熱い。蒸してうまい。
公民館に温泉がある、
温泉の蒸気を利用して調理ができる、
湧き出るお湯を使いやすくするために知恵を絞る。
温泉がある街の日常は、ヨソ者から見れば温泉文化そのものでした。
「新婚旅行と言えば別府」に湧いた時代は移り、
今は少し影も見えます。
でも温泉は湧いている!
アベリアのように街を愛する人がいる!
別府革命はきっとすぐそこに!